カラダの豆知識
40代の代謝は落ちていなかった?「中年太りは代謝のせい」をくつがえした大規模研究の話
「昔と同じだけ食べているのに、なぜか増えていく体重」。40代になってから、体重計に乗るたびに「代謝が落ちたからね……」と自分に言い聞かせている方、いませんか。私たちもよく聞くセリフです。
ところが、大規模なデータを調べた研究で、筋肉などの量の違いを差し引くと、20〜60歳の代謝はほぼ横ばいだったという結果が出ました。どうやら、40代で代謝がガクッと落ちる、というわけではなさそうです。
生まれたての赤ちゃんから95歳までを調べた研究
2021年、科学誌『Science』に、1日に使うエネルギー(消費エネルギー)が一生のあいだにどう変わるかを調べた研究が発表されました。
調べたのは、生後8日の赤ちゃんから95歳までの男女。「二重標識水法」という、日常生活のまま1日の消費エネルギーを正確に測れる方法で集めた、年齢も体格もさまざまな人の大規模なデータを分析しています。
代謝が変わる時期は、思っていたより少なかった
結果をまとめると、人の代謝には大きく4つの時期があるそうです。筋肉などの量(脂肪以外の体の重さ)の違いを差し引いて比べています。
- 1歳ごろ: 大人より約50%も高い。赤ちゃんはエネルギーの塊
- 20歳ごろまで: ゆっくり下がって、大人と同じくらいに
- 20〜60歳: ほぼ横ばい。妊娠中でさえ変わらなかった
- 60歳以降: 下がっていく
つまり、40代は「代謝が落ちる時期」には入っていませんでした。「代謝が落ちたから」と思っていたのは、ちょっとした濡れ衣だったのかもしれません。
じゃあ、何を見直せばいい?
この研究では、1日の消費エネルギーは筋肉などの量が多いほど大きいことも分かっています。代謝そのものが急に落ちるわけではないなら、目を向けたいのは次のようなことです。
- 筋肉の量を保つこと: 厚生労働省のガイドでは、筋トレは週2〜3日がすすめられています
- 毎日の動く量: 階段を使う、一駅分歩くなど、小さな積み重ねも消費エネルギーのうち
- 食べる量と中身: 「昔と同じだけ」が、今の生活に合っているか
もちろん、体重の増え方には人それぞれの事情があります。持病や体調に不安がある方は、医師に相談のうえで取り組んでください。
まとめ
- 筋肉などの量の違いを差し引くと、20〜60歳の代謝はほぼ横ばいだった(下がり始めるのは60歳以降)
- 消費エネルギーは、筋肉などの量が多いほど大きい
- 代謝のせいにする前に、筋トレ(週2〜3日)と毎日の動く量を見直してみる
「代謝のせいじゃないなら、筋肉を守るしかないか」と思えたら、それが第一歩です。何から始めればいいか分からない方は、トレーナーと仲間が待っている場所を、週2回の予定に入れてしまうのもひとつの手。初めての方は30日間、無料で試せます。
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、医学的な助言ではありません。持病や痛みがある方は、運動を始める前に医師にご相談ください。